1. TOP
  2. 大谷山荘だより
  3. 【11月の天体ドーム】本年最大の満月や土星、数多の星が集まる星団など、秋夜をお愉しみくださいませ。

【11月の天体ドーム】本年最大の満月や土星、数多の星が集まる星団など、秋夜をお愉しみくださいませ。

11月の満月はスーパームーン。土星の環の準消失など見どころが多い月となります。

十三夜の後は本年最大の満月。土星や冬の天体も姿を現します。

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2025年11月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

夜の時間が長くなり、お月見が楽しくなる秋の季節。先月は中秋の名月を迎えましたが、今月は後の月とも呼ばれる十三夜の月、そしてその後の11月5日は、本年最大の満月・スーパームーンをご覧いただけます。今年1年の中で満月と地球の距離が最も近くなり、通常時よりも見かけの直径が大きく、明るさは約16%増すことになります。肉眼で感じる強い月の光、望遠鏡でより気づかされる月の大きさの違いをお愉しみくださいませ。 また、今月注目の現象として、土星の環の準消失がございます。今年の春、約15年ぶりに土星の環の傾きが地球から見て真横になる「環の消失」が発生しましたが、地球との位置関係から観測が難しい時期でございました。今月は、完全消失ほどではございませんが、再びきわめて細い環となり、かつ地球から観測しやすい時期に差し掛かる好機となります。 夜空には、月と土星の他にも、ゆったりと広がる秋の星座、ペルセウス座二重星団や、プレアデス星団(すばる)も姿を現しています。望遠鏡を覗きながら、数多の星が視界いっぱいに煌めく星団の美しさをぜひご体験くださいませ。

土星の環の準消失間際、2025年11月2日撮影の様子。

11月の天体にまつわる話

今月も流星群が活発です。

今月は3つの流星群が見られ、11月5日におうし座南流星群が極大、11月12日にはおうし座北流星群が極大、11月18日にはしし座流星群が極大を迎えます。おうし座南・北流星群は、小規模の流星群です。月明かりの影響がある為条件は良くありませんが、今年は火球の割合が高くなる予測があり、明るい流れ星を見つけることができるかもしれません。しし座流星群は、未明から明け方が見頃ですが、極大を迎える時間帯は深夜3時となります。例年は出現数が少ないとされる流星群ですが、今年はやや多くなるとの予測もございます。夜は寒さが増してまいりましたので、鑑賞の際はしっかりと防寒対策されることをお勧めいたします。

スーパームーンとは

今月の満月は、地球から月までの距離が最も近い位置で満月になる、本年最大の満月です。スーパームーンについては本年最大の満月と同義で呼ばれることもありますが、「月の近地点距離を基準として、ある距離範囲内にある満月」など様々な定義があり、その条件によっては、2025年10月、11月、12月の満月は全てスーパームーンとなる場合もございます。しかしながら、11月5日の満月は、その中でも最も月が地球に近づくタイミングであり、今年一番の大きさでご覧いただける機会となります。何気なく見上げることの多い月ですが、今月は月の模様までしっかりと観察してみてはいかがでしょうか。

11月の星空情報

星空観測予定

11月上旬…月、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
11月中旬…土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
11月下旬…土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)

星空トピックス

11月2日(日)十三夜の月、月と土星が接近
11月5日(水)満月(ビーバームーン/本年最大の満月、スーパームーン)、おうし座南流星群が極大
11月6日(木)月とプレアデス星団が大接近
11月7日(金)立冬
11月12日(水)下弦、おうし座北流星群が極大
11月18日(水)しし座流星群が極大
11月24日(月)土星の環の準消失

山口県の日の入り時刻は17:05~17:21でございます。 日ごとの日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。(参照:国立天文台の公式サイトへ

紅葉の色づきを急かすかのように寒さが一段と増してまいりました。7日には立冬を迎え、いよいよ夜は防寒対策が必要になってまいります。天体ドームは屋外でございますので、湯冷めなどなされぬようあたたかなお召し物でお越しくださいませ。秋夜をご堪能いただけますよう準備を整え、天体ドームにてお待ちいたしております。

11月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※ご案内の人数には定員を設けております。
※天体ドームの臨時休館日はこちらからご確認くださいませ。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。