夜は8階ギャラリーで開催中の「小貫政之助と栗原一郎展」で絵画を鑑賞しませんか?
幕末維新150年を記念した「幕末維新展」を終え、2019年3月6日より、大谷山荘8階のギャラリーで「小貫政之助と栗原一郎展」を開催いたしております。女性の表情を見事に描いたモノクロームの世界。作品のひとつひとつをゆっくりとご覧になってくださいませ。
色調を抑えた表現で女性を表現した作品
今回の展覧会を絵画を取り扱う専門の方に解説いただきましたので、ご紹介申し上げます。絵画鑑賞をたのしむポイントがわかる文章でございます。
『本展覧会では、小貫政之助と栗原一郎の作品を紹介いたしております。両者の表現とモチーフには、共通点があります。それは、黒、グレー、白をメインとした、極めて色調を抑えた表現、そして画業を通じて女性を描いていることです。
小貫は、「原色に色を感じず、モノクロームの表現に色彩を感じる」と語り、栗原は「自分にとって落ち着ける、僕の絵の性格」と語っています。
両者の絵画からは憂愁や影といったものを感じざるを得ません。それは、人の持つ一面であり、だからこそみる側の琴線に触れるのではないでしょうか?
モノクローム表現に込められた画家の思いをご堪能ください。』
小貫政之助、栗原一郎、作家の略歴
小貫政之助
1925年(大正14年)東京・月島生まれ。1941年(昭和16年)太平洋美術学校専科に入学、1944年(昭和19年)卒業。翌年、応召され、各務原飛行機地にて終戦を迎える。
1947年(昭和22年)、現代美術会員となり、新宿伊勢丹で個展を開く。1949年(昭和24年)現代美術展努力賞受賞、翌年、現代美術展会員になる。
1952年(昭和27年)自由美術展出品、翌年、タケミヤ画廊にて個展を開く。1956年(昭和31年)自由美術家協会会員となり、1961年(昭和36年)銀座で個展を開く。
1969年(昭和44年)「新潮」(新潮社)の目次・扉カットを担当。1970年(昭和45年)直木賞作家黒岩重吾の表紙装画を機に、多数の黒岩著書の表紙を飾る。
1972年(昭和47年)フジテレビギャラリーにて個展を開催。1988年(昭和63年)死去(享年63歳)。
1991年(平成3年)橋本三郎・小貫政之助「想い出展」をフォルム画像で開催。翌年「小貫政之助展」を新宿小田急グランドギャラリーで開催。
2018年(平成30年)没後30年に「時代の証言者 小貫政之助展」を梅野記念絵画館で、「語り得ぬ言葉 小貫政之助展」を武蔵野市立吉祥寺美術館で開催されました。
作品紹介
栗原一郎
1939年(昭和14年)東京・福生生まれ。小貫政之助に師事する。
1962年(昭和37年)武蔵野美術大学卒業、1975年(昭和50年)シェル美術賞展三席受賞。翌年。安井賞展(1977年、79年、81年、86年)。
1980年(昭和55年)立軸会展、1988年(昭和63年)天満屋岡山店、1989年(昭和64年)東邦アート、1990年(平成2年)松坂屋本店、1992年(平成4年)日本橋三越本店にて、個展を開催。
1995年(平成7年)池田20世紀美術館、2001年(平成13年)青梅市美術館にて栗原一郎展を開催。
2006年(平成18年)両洋の眼展、2011年(平成23年)~2013年(平成25年)、2016年(平成28年)、2017年(平成29年)高島屋日本橋店、大阪店、横浜店、名古屋店、京都店、にて個展を開催。2018年(平成30年)池田20世紀美術館にて「男の生きざま・女の生きざま」所蔵名品展を開催。
また、Art Gallery呼友館にて佐々木信平・甲田洋二・栗原一郎展を開催。現在、立軸会同人
作品紹介
- 自画像
- 白い家
- 少女
- 白い家
- おんな(東京の女より)
- おんな(さらば星座より)
- 男と女(さらば星座より)
- 抱える
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