- 萩焼
- 2019/08/06
【萩焼】熊谷五右衛門生誕300年記念特別展のご案内(2019年9月1日~11月24日)
「伝統から現代、未来へ」熊谷美術館(国指定重要文化・熊谷住宅)にて開催
熊谷家と交流のあった坂髙麗左衛門の歴代の作品と、萩焼の未来を担う陶芸家の作品をご覧頂ける特別展示
熊谷家の初代・熊谷五右衛門生誕300年を記念した特別展が、9月~11月24日までの期間、熊谷美術館で開催されます。「伝統から現代、未来へ」をテーマに美への追及を表現した展示会では、熊谷家と交流のあった萩焼の宗家・坂髙麗左衛門歴代の作品と、未来の萩焼を創造する8名の陶芸家(下記参照)の作品を一同にご覧いただけます。未来の萩焼を創造する8名の陶芸家
萩焼の伝統を継承しながら、新しい萩焼を創出している陶芸家。作品の様子など下記お名前よりご覧いただけます。岡田泰氏の陶歴
- 1976年 山口県萩市に生まれる、父は岡田裕氏(山口県指定無形文化財萩焼保持者)
- 2002年 東京造形大学 美術学部彫刻科卒業
- 2009年 日本伝統工芸展 入選(10回)
- 2015年 日本陶芸展 毎日新聞社賞受賞
- 2017年 エネルギア美術賞受賞、山口県芸術文化振興奨励賞受賞
兼田知明氏の陶歴
- 1976年 八代・兼田佳炎氏の長男として萩市に生まれる
- 2001年 倉敷芸術科学大学大学院 陶芸専攻修了
- 2007年 日本陶芸展 入選(2回)
- 2008年 西日本陶芸展 第二部門大賞受賞
- 2010年 日本伝統工芸展 入選
- 2011年 茶の湯の造形展 入選(3回)
- 2015年 西日本陶芸展 大分県知事賞受賞
坂悠太氏の陶歴
- 1988年 美東街に生まれる 母は十三世高麗左衛門をのちに襲名する
- 2010年 京都造形芸術大学 美術工芸学科陶芸コース卒業
- 2011年 京都府立陶工高等技術専門校修了
- 2013年 京都市伝統産業技術者研修修了 萩に戻り十三世高麗左衛門の下で作陶に入る
- 2014年 十三世死去に伴い、坂高麗左衛門窯を継承する
坂倉正紘氏の陶歴
- 1983年 坂倉新兵衛窯に生まれる
- 2009年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
- 2011年 京都市伝統産業技術者研修修了
- 2013年 現在形の陶芸 萩大賞展 入選(2回)
- 2017年 田部美術館大賞 茶の湯の造形展入選、現代茶陶展 入選、ディスカバーチャネル「明日への扉」出演
渋谷英一氏の陶歴
- 2011年 長三賞 第30回記念大賞受賞
- 2012年 西日本陶芸美術展 入賞
- 2013年 日本伝統工芸展 入選
- 2015年 日本陶芸展 入選
- 2016年 現在形の東映 萩大賞展 大賞受賞
- 2018年 陶美展 最高賞受賞、山口県芸術文化振興奨励賞受賞
新庄紹弘氏の陶歴
- 1985年 助右衛門窯十四代貞嗣氏の長男として生まれる
- 2010年 早稲田大学卒業
- 2013年 京都市伝統産業技術者研修修了、父のもとで作陶をはじめる
田原崇雄氏の陶歴
- 1982年 十三代田原陶兵衛氏の長男として生まれる
- 2007年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻終了
- 2016年 日本伝統工芸展 入選(3回)
- 2017年 京畿国際陶磁器ビエンナーレ2017/韓国
- 2018年 エッフェル塔茶会/フランス・パリ
- 2019年 山口伝統工芸展 日本工芸会山口支部長賞受賞
玉村信一氏の陶歴
- 2000年 広島大学大学院社会科学研究科 法律学専攻博士課程前期終了、父・登陽氏に師事 作陶をはじめる
- 2001年 西部工芸展 入選(9回)
- 2008年 現在形の陶芸 萩大賞展 入選(3回)
- 2014年 日本伝統工芸展 入選
- 2015年 日本陶芸展 入選
さらに、山口ゆかりの画家・雪舟とミラノで活躍する山本浩二氏の対比展示も
中国で生まれた水墨画を日本流にアレンジし日本版水墨画を確立した雪舟、現在、ミラノで活躍する現代抽象画家・山本浩二氏の作品を対比させ、未来の美のありかたを表現する特別展示。10月13日(日)は、「雪舟と雲谷派」をテーマにしたトークセッションも開催されます。その他、萩焼の歴史と同時に熊谷家に逗留し作陶された楽慶入、道入、一入の黒楽(楽焼)も展示される他、現代陶芸作家・濱中月村氏(大屋窯)の作品をご覧いただけます。先人たちに敬意を表したこの企画展で、芸術を通じて山口の魅力をご体感くださいませ。山本浩二氏プロフィール
- 1951年 大阪生まれ
- 1973年 スペイン・マドリード留学(シルクロ美術研究所およびブラド美術館)
- 1987年 ポーランド国際シンポジウムに招待され、制作・個展
- 2004年 詩画集「HAIKU」出版記念展、ボッカ書店、ミラノ
- 2011年 鏡板「老松」制作、常設、凱風館・能舞台(内田樹邸)、神戸
- 2014年 個展「山本浩二展/生きている老松」、金沢能楽美術館
- 2016年 個展、ロレンツェッリ・アルテ、ミラノ
濱中月村氏プロフィール
- 1943年 大阪府岸和田生まれ
- 1969年 遙か萩を離れた地より、白羽の矢に導かれ萩市南方日輪山の麓に築窯
- 1977年 西武池袋にて発個展、西武アートフォーラム「馨しき旋律」、六本木サカ「矢印展」、上毛新聞社「土と炎の創造」、他
10月13日(日)にトークセッションも開催!特別展の詳細
10月13日(日)13:00~ トークセッション「雪舟と雲谷派」(追加料金1,000円)
山口県立美術館・福田善子氏、山本浩二氏によるトークセッション(呈茶付)。※事前申込み:熊谷美術館へ(電話:0837-22-7547)特別展の詳細
- 会期…2019年9月1日(日)~2019年11月24日(日)※休館:月曜日(祝日は開館、翌火曜休館)
- 時間…9:00~16:00(入館は15:30まで)
- 料金…入館料大人1,000円(前売、各種割引など860円)、高校生以下700円
- 会場…熊谷美術館(国指定重要文化財熊谷家住宅)
- 住所…〒758-0052 山口県萩市今魚店街47番地(下記マップをご参照くださいませ)
- 問合せ…電話:0838-22-7547、FAX:0838-24-3773
熊谷美術館のご紹介(国指定重要文化財熊谷住宅)
萩藩御用達として栄えた豪商・熊谷家の歴代の文化資料をご覧いただけるよう蔵を改造して展示した美術館。1965年(昭和40年)4月に、文化資料を保存・公開する目的で会館されました。藩の御用商人として、問屋、金融、仲買、製塩と幅広く業を営んでいた熊谷家の収蔵品はその数約3000点。雪舟の書画や屏風、茶道具などの藝術工芸品はもちろん、歴史上で有名なシーボルト(ドイツ人医師・4代目五右衛門義比と長崎で親交があった)から贈られたビアノ(イギリス製・日本に現存する最古のピアノ)や高杉晋作や木戸孝允の書、奇兵隊に何と金三千両(今でいうと、約3億円)も献金した証明書などもあり、往時の様子が手にとるように伝わりる資料をご覧いただけるのも熊谷美術館の特徴です。また、美術館としてだけではなく、熊谷家住宅そのものも、地方豪商の富を示す建物のよい例として評価されております(1768年に新築)。主屋、離れ座敷、本蔵、宝蔵が国指定重要文化財となっており、特に離れ座敷は、高杉晋作や木戸孝允が隠れ家として度々訪れていた場所でした。その他、大阪の豪商「加島屋(かじまや)」から贈られた灯篭や家紋もなど、見逃せないポイントも多く、歴史がより楽しくなること請け合いです。歴史好きの方はぜひ足を運んでくださいませ。■萩焼は大谷山荘ではこちらでご覧いただけます ・場所:大谷山荘2階(売店「山茶花」隣り) »館内マップで「萩焼コーナー」を確認する ・営業時間:平日 7:00〜11:00/15:00~21:30(11:00~15:00 休業)、土日祝 7:00〜21:30