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【山口の食】山口・長門で育まれた地元野菜。ご当地ならではの上質な旬の味覚をお愉しみくださいませ。

萩、長門など山口県の地元野菜を活かした料理を、季節の会席や朝食でご堪能。

大谷山荘では山口県で育った地の味わい・旬の味覚を大切にしています。

当館では、ご当地の上質な味わい、地元だからこそ味わえる旬の味覚を大切にしたく、山口県内の生鮮青果から厳選した食材を仕入れております。なかでも、萩・長門の農作物を扱う長門地方卸売市場には、仲買権(現在旅館では当館のみ)があり、担当者が目利きをしながら競り落としています。新鮮さはもちろんのこと、季節の味わいや地元ならではの珍しい作物、質の高い食材を調達できるのが、直接買い付けの良さ。山口県内の他の地域の食材にも特徴があり、地元の美味しさを、ご夕食やご朝食、売店など様々な場面でご用意いたしております。山口の生産者が育てた自慢の野菜や旬の果物を、当館で過ごす旅の中でじっくりとご賞味くださいませ。

地元だからこそ味わえる、肥沃な土壌と生産者の腕で育てられた山の幸をご紹介

三方を海に囲まれ、中央には中国山地が広がる山口県。温暖な瀬戸内側や、特徴的な地質を持つ山間部など、県内でも多様な気候風土があり、それぞれの地域特性が、育つ作物の種類や旨味、香りに影響を与えています。当館では上質な味覚を第一に、山口県の各所から味わい深い山の幸を取り寄せております。旬に時期に応じて仕入れる山口県産食材の一部をご紹介いたします。

萩たまげなす(5月下旬~7月中旬)

やまぐちブランドに登録されている「萩たまげなす」は、品質がよく1本500g以上にもなる大きな茄子です。普通の茄子の3~4本に相当しそうな大きさと、焼けばとろりと溶けるようなきめ細やかな果肉の美味しさに「たまげる(驚く)」ことから名付けられています。品種は田屋なすで、長門市の仙崎田屋地区で栽培されて萩市に伝わった山口県の伝統野菜です。萩・長門地区の農家で栽培されています。

萩千石台大根(5月中旬~7月下旬、9月中旬~12月中旬)

萩ジオパークエリア(奥阿武地域)に区分けされる平原台や千石台は、溶岩が噴出し長い年月を経て風化した物質と植物残渣による有機物が混合する肥沃な土壌がひろがっています。千石台には黒ボク土と呼ばれる、保水性が高く水はけも良い柔らかな土があることや、涼冷な気候で日当たりが良いことから大根が育ちやすく、中国地方最大の産地になっています。同エリアの平原台では、地の恵みを活かしてピオーネやシャインマスカットの生産が行われており、味が濃いと評判です。

萩相島すいか(6月~8月)

相島は、日本海に浮かぶ萩市の島で、山口県最大のスイカの産地です。主な品種は「祭りばやし777」と「紅大」の2品種。火山活動の隆起によりできた島であることから水はけの良い火山灰を含む土壌が広がり、遮ることのない太陽の光が西瓜づくりに適した条件を作り出しています。また、栽培方法も通常と異なり、1株1果どりと言われる方法で栄養を1つの果実に集中させていますので、平均糖度が12.5度にもなるシャリっと身が詰まった上質な味わいをお愉しみいただけます。

長門フルーツトマト(11月~7月)

フルーツトマトとは、土壌質や水分含有量等を変え、糖度を高めて育てたミニトマトのこと。様々な品種がありますが、長門市日置の藤川さんが生産するシンディースイートは、特に人気です。当館では積極的にこちらのフルーツトマトを買い付けております。トマトは県内全域で育てられており、他にも糖度の高い下関「垢田トマト」や中国地方最大級の栽培品種である萩・阿東の「あぶトマト」、やまぐちブランドに登録された山口の「秋穂フルーツトマト」が山口県内で出荷されています。

美東ゴボウ(9月~1月)

美祢市(旧美東町)には石灰岩でできたカルスト大地が広がり、その赤土には長い時を経て地中に溶け出して酸化した炭酸カルシウムが含まれています。強い粘土質の土壌の中で成長した美東ゴボウは、きめが細かく柔らかな食感を持ち、香りも良いことで知られています。

長門産いちご(12~5月)

山口県内、多くの地域でハウス栽培が行われているいちごですが、市場では長門産いちごの人気が高く、争奪戦も激しくなります。取扱い品種が多く、市場には「さちのか」「紅ほっぺ」「かおりの」「よつぼし」が並びます。それぞれ味わいが異なり、なかでも「かおりの」は山口県で主に生産されている品種で、爽やかな甘味と上品な香りが特徴です。

その他、長門市が主産地の粘度が高く生でも食せる「白オクラ」や、阿武町の「福賀ほうれんそう」など、地域ならでは野菜は様々。山口県のオリジナル野菜「はなっこりー」は、中国野菜のサイシンとブロッコリーをかけ合わせて作られており、過去にはお浸しとして前菜に登場したこともあります。

萩・長門の青果は長門地方卸売市場で直接買い付け

長門地方卸売市場は、長門地域・日置・油谷・三隅・萩市で生産された作物が出荷される市場です。仲買権を持つ専門業者だけが出入りでき、当館担当者が直接目当ての品を買い受けています。採れたての野菜、果物の他、生花・漬物・餅など地域で作られた生鮮品、加工品も出荷されます。現地で買い付けるからこそ手に入る食材や生産者の情報をもとに、より新鮮な野菜を仕入れ、献立に活かせそうな情報は調理担当者とも共有を行い、新メニュー作りにも活かされています。

長門地方卸売市場

春に旬を迎える筍、長門産のトマトや胡瓜、葉玉葱なども集まります。

青果物の開市は朝7時から。小売店など専門業者と肩を並べて参加しています。

撮影日の4月3日は、季節会席や特別会席の水物に長門産いちごの「かおりの」「さちのか」を、朝食ビュッフェに同じく長門産の胡瓜などを買い受けました。調理担当からの発注依頼をもとに仕入れることもあれば、現地の品揃えを見て、旬なものや特徴のあるものをその場で買い付けることもあります。この日は萩市横木さんの甘夏を買い受け。果実をフレッシュジュースに仕立て、別邸音信でのウェルカムドリンク、ご朝食ドリンクとしてご提供をいたしました。

「走り・旬・名残」と、繊細な季節の移り変わりを献立に反映しています。

その時期に最も美味しくなる「旬」の前後には、季節を先取りする「走り」の品、過ぎゆく季節を惜しむ「名残」の品がございます。市場はその季節の移り変わりを出荷される生鮮品から感じ取れる場所ですので、担当者もその繊細な変化を見極めながら仕入れております。当館の献立は、毎月替わりのお献立、食材はその時の旬に応じて変更いたしております。ご夕食の会席料理の他、鉄板焼の旬野菜、ご朝食ビュッフェの生鮮野菜など、各所でご提供しておりますので、ご滞在の間に当地で育った季節の味覚を少しでもお愉しみいただけますと幸いでございます。

秋料理の一例。10~12月が最盛期の徳地自然薯は走り~旬、共に味わう焼き茄子とトマトは6~9月が盛りで旬~名残となります。

山口の旬野菜・果物ご提供の一例

市場に並ぶ食材は自然の恵み。前日の天候によっても品揃えが変わります。なにより上質な味覚をお届けしたく、仕入れ状況により産地を変更し、ご提供することもあります。一例ではございますが、館内で山口県の食材をご提供している場面をご紹介いたします。

ご夕食:特別会席・季節会席・鉄板焼

会席料理は、地元食材を取り入れながら、毎月替わりのお献立でご用意しております。詳細はお食事ページにて毎月更新いたしております。特に露天風呂付きのスイート宿泊者専用のご夕食「特別会席」では、萩・長門の食材を中心に、よりご当地の味覚をお愉しみいただけます。また、黒毛和牛を堪能する鉄板焼コースでも旬の野菜や果物を使用し、シェフがその日の料理に仕上げています。

会席料理イメージ

‹春・4月献立での使用一例›
特別会席:萩椿新玉葱・由宇町マイヤーレモン・長門フルーツトマト
季節会席:長門産胡瓜・長門産いちご
鉄板焼:萩産アスパラ

今月の特別会席・季節会席

ご朝食:和洋ビュッフェ

和洋ビュッフェでは、自家製パンやシェフの出来立てオムレツなどの洋食、ご当地の和食の他、サラダコーナーなどで地元野菜をご賞味いただけます。力みなぎる朝に新鮮なご当地の味覚をお愉しみくださいませ。

お土産処「山茶花」

売店では、山口の銘菓や地酒の他、長門地方卸売市場で直接買い付けた生鮮品も取り扱っております。春には長門産のタラの芽、初夏には楊貴妃びわなど、特にその時期に旬なもの、特徴のある珍しい品を担当者がその日の市場の品揃えを見て決めておりますので、ぜひお買い求めくださいませ。

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