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【4月の天体ドーム】うしかい座のアルクトゥールス、しし座のデネボラ。穏やかに浮かぶ春の星座に注目です。

アルクトゥールスやスピカなど、春の星々が夜空に集います。

雄大に広がる春の大三角や、春の大曲線を探してみませんか?

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2023年4月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

あたたかな気候が続き、時折吹く風が心地よく感じられるようになりました。すっかり春らしくなった夜空には、新生活を迎える人々を見守るかのように、穏やかな星々が姿を現します。春を代表するかに座のプレセペ星団(M44)も引き続き観測いただけますが、今月は春の大三角・春の大曲線に注目です。

春の大三角は、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラを結んでできる三角形を指します。アルクトゥールスとスピカは、北の空に浮かぶ北斗七星を目印にしていただくと見つけやすいです。北斗七星は柄杓のような形をしておりますが、その取っ手のカーブを伸ばしていくと、東の空でオレンジ色のアルクトゥールスを、またさらに伸ばすと南東の空で白色のスピカを見つけていただけます。残りのデネボラは、南の空のしし座を目印に探します。しし座の特徴に、「ししの大鎌(おおがま)」と呼ばれる星の並びがあります。?マークを左右逆にしたような形をしており、ライオンの頭から胸にかけての部分を指します。「ししの大鎌」から東に視線をずらすと、ライオンの胴体として台形に並ぶ星が見えてきますが、その尻尾にあたる星がデネボラです。夏や冬の大三角に比べると、春の大三角は控え目な印象ですが、その雄大さは遜色なく、ゆったりとご鑑賞いただけます。
また、北斗七星からうしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカを経て、からす座まで繋いだカーブを春の大曲線といい、春の大三角と併せてお楽しみいただけます。ぜひ、春ならではの夜空をご堪能くださいませ。

4月の天体にまつわる話

4月の満月は「ピンクムーン(Pink Moon)」

各月の満月に別名が付けられているのをご存じでしょうか?日本には、中秋の名月や十五夜などの言葉はあるものの、各月の満月を表す言葉はありませんが、英語圏などでは、古くから各月の満月に、季節の変化に合わせた名前が付けられております。
4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれ、アメリカ先住民が名付けたと言われております。「ピンク」と名前が付いていますが、月がピンク色に見えるということではありません。「ピンクムーン」という名前は、この時期に咲くシバザクラ(ハナツメクサ、moss pink/phlox)に由来しております。野原一面がピンク色になる時期の満月ということでこのような名前が付けられたとされています。

4月の星空情報

星空観測予定

4月1日(土)~4月6日(木)・・・月、北斗七星(ミザール・アルコル)、コル・カロリ(りょうけん座)、かに座プレセペ星団(M44)
4月7日(金)~4月24日(月)・・・北斗七星(ミザール・アルコル)、コル・カロリ(りょうけん座)、かに座プレセペ星団(M44)、アルクトゥールス
4月25日(火)~4月30日(日)・・・月、北斗七星(ミザール・アルコル)、コル・カロリ(りょうけん座)、かに座プレセペ星団(M44)、アルクトゥールス

星空トピックス

4月6日(木)・・・満月(ピンクムーン)
4月11日(火)・・・金星とプレアデス星団(すばる)が最接近
4月13日(木)・・・下弦
4月20日(木)・・・新月(インド洋、インドネシア、太平洋で金環皆既日食)/日本の一部地域で部分日食
4月23日(日)・・・月が金星に最接近/4月こと座流星群が極大
4月26日(水)・・・月が火星に最接近
4月28日(金)・・・上弦

長門の日の入り時刻は18:37~18:59でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

桜の時期も過ぎ、ずいぶんと過ごしやすい気候となってまいりましたが、夜風はまだ少し肌寒い日がございます。
ドーム内は屋根が開いているため気温が外と同じで少々肌寒く感じることがございます。天体ドームにお越しの際は各自で防寒対策をされますようお願いいたします。特に温泉に入られてからの来場は湯冷めをしやすくなります為お気をつけ下さいませ。

4月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。