- 天体ドーム
- 2025/08/08
【8月の天体ドーム】夏の大三角のベガやアルタイルを望遠鏡から覗いてみませんか?
天の川でひときわ輝く夏の大三角。ベガやアルタイルの美しい光を観測します。
夏の大三角や天の川など、天体ドームで夏休みの思い出づくりをお愉しみくださいませ。
こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2025年8月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。
7日からは暦の上では秋の始まりとなりますが、夜空ではまだしっかりと夏の星々をご覧いただけます。数多の星が輝く天の川は肉眼で見ても美しく、さらにその中でひときわ強い光を放つ、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブが結ぶ夏の大三角は、この季節を象徴する華やかさがございます。わし座のアルタイルは、ベガ、デネブと少し離れた位置にありますが、はくちょう座の形と似た十字架型に並ぶ星々の中央にございます。自転が早い星としても知られており、8.9時間で1周するため、やや楕円形をしていると言われています。ベガ、アルタイル、デネブはいずれも夏の一等星。望遠鏡から覗いて見ると、肉眼では得られなかった星の輝きの強さを感じることができます。七夕伝説にも登場する夏の大三角を見つけに、ぜひ天体ドームまでお越しくださいませ。
夏の大三角(ベガ・アルタイル・デネブ)
8月の天体にまつわる話
太陽系が属する天の川銀河
天の川銀河は渦状椀構造をした銀河です。中心部は星の形成が活発で、超新星爆発など放射線が多く発生しやすく、彗星も流入しやすい環境です。現在の太陽系は、そうした影響を受けにくい中心から約2万7千光年離れた位置にありますが、かつては、中心部に近い位置にあったとされています。大移動の末、生物にとってより住みやすい環境になった太陽系。様々な奇跡が重なり私たちの住む地球が存在しています。
参考:AstroArts
夏に眺めたいペルセウス座流星群
夏といえば「ペルセウス座流星群」。三大流星群の一つにも数えられ、毎年安定して多くの流星をご覧いただけます。今年は8月13日に極大を迎える為、12日の深夜から13日の明け方が見頃となりますが、9日に満月を迎えた月明かりの影響で、流れ星が観測しにくいことが予想されています。見逃された方は、数は少なくなりますが13日の夜までは、チャンスがありそうです。三大流星群の内、他2つの流星群は冬にピークを迎える為、比較的夜間も滞在しやすい夏の流星群は狙い目ですが、日没後も気温が高い日が続いておりますので、しっかりと水分補給を行いながらお愉しみくださいませ。
8月の星空情報
星空観測予定
8月上旬…月、夏の大三角、アルビレオ、M13
8月中旬…夏の大三角、アルビレオ、M13
8月下旬…夏の大三角、アルビレオ、M13
星空トピックス
8月1日(金)上弦
8月7日(木)立秋
8月9日(土)満月(スタージョンムーン)
8月12日(火)月が土星に最接近
8月13日(水)ペルセウス座流星群が極大
8月16日(土)下弦
8月23日(土)新月
8月29日(金)伝統的七夕(旧七夕)
8月31日(日)上弦
山口県の日の入り時刻は18:42~19:16でございます。
日ごとの日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ)
夏の日差しを浴びていると日中を長く感じてしまいますが、今月は先月よりもさらに日の入りが早くなり、一歩ずつ秋へと近づいているようです。残りの夏に夜空を見上げながら、この季節の天体を、当地でお愉しみいただけますと幸いでございます。
天体ドームご予約方法
詳細情報
開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。
観測スケジュール
19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50
ご予約方法
上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。
■よくある質問 「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」 「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する 当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。 実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、 全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに 感動したことが始まりでございます。 のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。
星空についての豆知識
光の速度
- 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
- 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
- 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
- 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
- 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
- 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
- 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
- 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
- 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
- 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。