- 天体ドーム
- 2024/12/06
【12月の天体ドーム】惑星や星団の輝きで賑やかな冬の星空を観測しませんか?
衝を迎える木星や月が接近する土星、冬の星団など、美しい星のきらめきをご覧くださいませ。
プレアデス星団や流星群と、冬の見どころに加え、存在感を増す惑星にも注目です。
こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2024年12月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。
宵の空には金星が輝き、澄んだ冬の夜空でひときわ美しい姿を見せています。沈んでいく内惑星の金星に代わり、天体観測の主役になるのは夜半の明星で知られる木星。今月8日には衝を迎え、本格的な観望を迎えます。明るさは-2.8等級で、全天で最も明るい星シリウスの3.6倍明るく見えることになります。また、土星も先月に引き続き見ごろで、同日に月と土星の大接近があり、当館のございます山口県では見られませんが国内では土星食が起こる地域もございます。冬の夜空といえば、毎年注目を集めるのは三大流星群のひとつ、ふたご座流星群。今年は翌日が満月で条件はよくありませんが、極大期には1時間あたり60個の予想流星数があり、月明かりの中でも見つけられるほどの明るい流れ星が流れることに期待しています。また、1等星を多く含む冬の星座やプレアデス星団も輝きを放っており、今月は賑やかな夜空になりそうです。
12月の天体にまつわる話
木星の模様
木星は巨大ガス惑星で太陽系の中で赤道半径、質量ともに最も大きい惑星です。木星には地球や火星のような固体の表面がなく、中心核を囲む液体層の上には気体水素、厚い雲が広がっています。大きさは地球の約11倍の半径がありながら約10時間で1回転と高速で自転しているのも特徴です。これにより元素の違いがある雲に気流の変化が生まれ、縞模様や大赤斑を作り出していると考えられています。大赤斑は1979年には地球の2倍もの大きさがありましたが、縮小を続けており2024年には約14,000 kmと地球の1.1倍程度にまで小さくなっています。望遠鏡から見えている木星の姿は今だけのものかもしれません。
12月の星空情報
星空観測予定
12月上旬・・・・木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
12月中旬・・・・月、木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
12月下旬・・・・木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
星空トピックス
12月1日(日)新月
12月3日(火)火星とプレセペ星団が最接近
12月5日(木)細い月と金星が接近
12月7日(土)大雪
12月8日(日)木星がおうし座で衝、月と土星が大接近
12月9日(月)上弦
12月13日(金)月とプレアデス星団が大接近
12月14日(土)ふたご座流星群が極大
12月15日(日)満月(コールドムーン)
12月18日(水)月が火星に最接近
12月22日(日)こぐま座流星群が極大
12月23日(月)下弦
12月31日(火)新月
長門の日の入り時刻は17:05~17:15でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ)
今月上旬、一年の中で日の入りが最も早くなり、以降はだんだんと遅くなっていきます。山口県内ではところにより雪の予報が出るなど、冬の寒さを感じるようになりました。天体ドーム内は屋根が開いているため室温が外気温と同じとなり寒くなります。ドームにお越しの際は各自で防寒対策をされますようお願いいたします。特に温泉に入られてからのご来場は湯冷めの元となりますのでお気をつけ下さいませ。
天体ドームご予約方法
詳細情報
開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日(他、臨時メンテナンスも設けております。)
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。
観測スケジュール
19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50
ご予約方法
上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。
■よくある質問 「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」 「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する 当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。 実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、 全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに 感動したことが始まりでございます。 のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。
星空についての豆知識
光の速度
- 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
- 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
- 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
- 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
- 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
- 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
- 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
- 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
- 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
- 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。