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【1月の天体ドーム】おうし座のプレアデス星団や、冬のダイヤモンドがきらめく冬の夜空を観測します。

澄んだ夜空に青白く光るプレアデス星団や、ダイヤモンドのように輝く一等星を探してみませんか?

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2023年1月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

透き通る夜空には、宇宙から届く彩り豊かな輝きがきらめき、つぶさに観測していたくなる光景が広がっています。今月の夜空では、先月最接近を迎えた火星の他、おうし座のプレアデス星団(すばる)やアルデバラン、おおいぬ座のシリウスなど、輝きの強い星たちを見上げることができます。プレアデス星団は、六連星として古くから親しまれ、肉眼で見るとぼんやりと青白い光が一所に集まっているのが分かります。また、この時期探してみていただきたいのが「冬のダイヤモンド」です。冬は一等星が多く、天球上に輝く6つの明るい星が、オリオン座を囲むようにダイヤモンドを形づくります。オリオン座の足に位置するリゲル、プレアデス星団と対局にあるおうし座のアルデバラン、太陽とほぼ同じ色彩を放つカペラ、ふたご座の弟であるポルックス、そしてこいぬ座のプロキオンと、おおいぬ座のシリウスで、6つの星座に属する星がひとつなぎになっています。それぞれの星座にある他の星も比較的明るい星が多いので、ひとつ見つかればそれを手がかりに周辺の星座も見分けやすくなります。
長門湯本はまちなかから離れた山間にあり、肉眼でも星空を楽しめる地域でございます。特に空気が澄む冬は、数多の星々が一面に広がり、その美しさを近くに感じることができますので、ぜひ夜空を見上げていただきたい季節です。望遠鏡では、星々が放つ強い輝きや、色の美しさをしっかりとご覧いただけますので、ぜひ天体ドームまでお越しくださいませ。

1月の天体にまつわる話

プレアデス星団について

プレアデス星団はおうし座の散開星団で、和名の「すばる」で知られています。肉眼ではぼんやりと青い星が6個集まる様子が見えますが、望遠鏡を覗くと、その星は数十個も数えられ、美しい星の世界を感じていただけます。実際には数百もの星々が集まっていると言われ、プレアデス星団のような散開星団は、天の川そばで多く見られます。星々のまわりには、その光を反射して輝くガスが広がっていますが、これは星団を作ったガスの残りではなく、別の2つの星間ガスとの衝突が起こっている様子と考えられています(三体衝突)。プレアデス星団が放つ強い光の美しさが、ギリシア神話では美しい7人の娘となぞらえられているのもうなずけます。

一等星とはどんな星を言うのでしょうか

肉眼で見える星の明るさを6等級に分類し、最も明るい星が1等星と定められています。これを決めたのは、紀元前150年頃に活躍したギリシアの天文学者ヒッパルコスで、その他にも歳差の発見や、現代にもつながる46の星座の決定など、天文学の基礎を築いた学者として知られています。1等星は6等星の100倍の明るさを持ち、1等級明るくなるごとに2.5倍明るくなります。1等星よりもさらに2.5倍明るい星は0等星、その次はマイナス等級で表します。全天で一番明るい星は、今月ご覧いただけるおおいぬ座のシリウスで-1.4等級です。

1月の星空情報

星空観測予定

1月1日(日)~1月8日(日)・・・月、火星、プレアデス星団(すばる)
1月9日(月)~1月26日(木)・・・火星、プレアデス星団(すばる)、オリオン大星雲、シリウス、かに座M44プレセペ星団
1月27日(金)~1月31日(火)・・・月、火星、オリオン大星雲、シリウス、かに座M44プレセペ星団

星空トピックス

1月1日(日)・・・元日
1月6日(金)・・・小寒
1月7日(土)・・・満月(ウルフムーン)
1月9日(月)・・・成人の日
1月15日(日)・・・下弦
1月20日(金)・・・大寒
1月22日(日)・・・新月
1月29日(日)・・・上弦

長門の日の入り時刻は17:15~17:43でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

–天体ドームからのお願い–

冬の夜は寒さが厳しくなります。天体ドーム内は屋根が開いているため室温が外気温と同じとなり大変寒いです。ドームにお越しの際は各自で防寒対策をされますようお願いいたします。特に温泉に入られてからのご来場は湯冷めの元となりますのでお気をつけ下さいませ。またドリンク等のドーム内への持ち込みはご遠慮くださいますようお願いします。

1月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。