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【6月の天体ドーム】夏の空に現れる星は、青やオレンジと宝石のよう。美しく輝く天体を観測します。

こんばんは。大谷山荘・天体ドームです。2021年6月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

こと座のベガや、はくちょう座のアルビレオ。夏を代表する彩り豊かな星々が空をのぼっていきます。

西の空には春の星々を残しながら、ゆっくりと夜が更け、主役は夏の星座へと移り変わっています。まずは、こと座α星のベガ。夏の大三角形の一つであり、距離は約25光年と比較的地球から近い方にある全天で4番めに明るい星です。誕生から数億年と星の中では比較的若く、青色に輝いています。次に、はくちょう座β星のアルビレオ。はくちょう座といえば同じく夏の大三角形の一つデネブがある星座です。アルビレオは見かけの二重星で、望遠鏡で見るとオレンジ色の3等星と青色の5等星が並ぶ様をご覧いただけます。その美しさは「北天の宝石」とも呼ばれていて、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」でサファイヤ、トパーズと表現されるほどです。また、北斗七星を背に、南東を見上げると、赤いアンタレスが特徴のさそり座が登ってきます。アンタレスは、地球から約550光年先にあり、ミザール(おおぐま座、北斗七星の内の一つ)と同様2つの星が互いに公転運動している実視連星です。和名は赤星と呼ばれ、アンタレスの語源はギリシャ語で「火星に拮抗するもの」「火星に似た星」から来ており、ともにその見た目から名前がついています。今月は梅雨と重なり、雲の去るのが待ち遠しい日々が続いていますが、晴れ間がさす日には、新しい季節の訪れを教えてくれる星々を数えてみてはいかがでしょうか?

6月の星にまつわる話

アルビレオの2つの星の正体

夜空に十字を切るように並ぶ、はくちょう座。アルビレオは、その頭の部分に位置し、2つの星が重なって1つに見えています。アルビレオAは約328光年離れたオレンジ色の星、アルビレオBは約389光年離れた青い星です。2つは互いの周りを公転している「連星」なのか、それぞれが全く別の星でたまたま地球から見ると一つに見えるだけの「見かけの二重星」なのかについては、しばらく議論されていました。2018年に位置天文衛星「ガイア」のデータが公開されると、年周視差を使用した地球からの正確な距離と固有運動が測定され、2つが別々の方向に異なる速度で移動していることが分かり、見かけの二重星であることが判明しました。そっと寄り添うように仲良く並ぶ姿を見ると、実は別々の星であるという事実が惜しまれますが、肉眼では見ることができない世界ですので、天体ドームにお越しの際はぜひ、望遠鏡から直接ご覧くださいませ。

※年周視差・・・地球は太陽の周りをまわっている為、地球から見ると1年を通して観測対象が楕円を描くようにぶれて見えます。この見かけの動きが年周視差です。天体の位置が地球に近いほど年周視差は大きくなることから、年周視差により測定した円の大きさを測定することで天体までの距離がわかるようになっています。
※固有運動・・・地球の動きによる見え方の変化などを除いた、恒星の天球上の位置移動のことです。星A・Bが真の連星の場合、固有運動で移動する方向は同じになります。

(アルビレオが見かけの二重星であることの解説はAstroArtsのサイトが参考になります。)

神話:サソリから逃げるように夜空から消えていくオリオン座

さそり座は夏の星座、オリオン座は冬の星座として知られており、片方が西に沈むと、片方が見頃を迎えて東から登る星回りになっています。その様子から2つの星座には興味深い神話が残っています。狩りの名人だったオリオンは、自身の力に思い上がり、ゼウスの后であるヘラから反感をかっていました。ある時、オリオンを退治したいと思っていたヘラが、オリオンが森を歩いている時にサソリを差し向けます。いくら剛力なオリオンであっても猛毒には敵わず、そのまま天に召されてしまいました。それからというもののサソリはオリオンの天敵となり、空の上でも逃げるように移動していると言われています。

6月の星空情報

6月21日~24日・・・月、北斗七星(ミザール・アルコル)、ベガ、アンタレス、アルビレオ
6月25日~30日・・・北斗七星(ミザール・アルコル)、ベガ、アンタレス、アルビレオ

6月の星空トピックス

6月21日(月)・・・夏至
6月25日(金)・・・満月(ストロベリームーン)

長門の日の入り時刻は19:29頃でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

今月は1年で最も太陽が出ている時間帯が長くなる夏至のある月。北極付近の国々では薄明が続く白夜が起こる季節です。日の入りが遅くなるため、夜空の観測も20時10分以降がお勧めとなります。皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。

6月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。