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【10月の天体ドーム】秋の夜には、木星・土星に二重星団など、澄んだ空に輝く天体をお愉しみくださいませ。

先月に続き、名月を追うように現れる二大惑星が見頃。さらに輝きが美しい星団が観測好機に入ります。

夜空を賑わせていたベガやデネブなどの夏の天体は10月上旬で見納め、いよいよペルセウス座二重星団やプレアデス星団など、秋から冬にかけての星々が見頃を迎えます。ペルセウス座二重星団は、数百ほどの星が集まる散開星団が2つ並んでおり、双眼鏡などで眺めると非常に美しくみえます。プレアデス星団は牡牛座の散開星団で、和名は「すばる」です。肉眼では6~7個の青白い光が集まってみえますが、実際には100個ほどの星の集団で、望遠鏡で観測するとより小さな光までご覧頂けます。
また、今月も太陽系の二大惑星、木星と土星を観測します。14日には土星が、15日には木星が月と接近し、肉眼でも見つけやすくなっています。天体ドームでは望遠鏡で観測しますので、普段は他の星と同じようにしか見えなかった一点の輝きも、雲の模様や輪っかまでつぶさにご覧いただけます。山々に囲まれて澄んだ星空が広がる長門を旅したご記念に、ぜひ天体ドームへお越しくださいませ。

10月の星にまつわる話

秋の大四辺形

夏の大三角形や冬の大三角形と同じように、秋にも「秋の大四辺形」という季節の代表的な星々を結んだ四辺形があります。アンドロメダ座のアルフラッツ、ペガスス座のマルカブ、シェアト、アルゲニブです。アルフラッツはアンドロメダ座の星ですが、ペガスス座の一部でもある為、「ペガススの大四辺形」とも呼ばれています。秋の夜空は目立って明るい星が少ない為、比較的見つけやすくなっており、他の星座を探す時に良い手がかりになります。例えばみなみのうおのフォーマルハウトは秋の星で唯一の1等星ですが、これはシェアトからマルカブの方向に目線をずらしたところにあります。

今月もお月見チャンス?日本独自の風習「十三夜(後の月)」

先月の中秋の名月は満月ということもあり、夜空を見上げてみた方も多いのではないでしょうか?今月は欠けた月の美しさを愛でる日本人の心が、風習として表れた「十三夜」が待っています。「十三夜」は旧暦9月13日の月(今年は10月18日)のことをいい、十五夜が月見団子や芋類をお供えするのに対し、十三夜は栗や豆を供える為、別名「栗名月」とも呼ばれます。空気が澄み渡り、冬の星々が空を覆う前のこの季節だからこそ感じられる輝き、月の美しさをお愉しみくださいませ。

10月の星空情報

星空観測予定

10月 1日(金)~10月11日(月)・・・夏の大三角形、木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
10月13日(水)~14日(木)・・・月、夏の大三角形、木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
10月15日(金)・・・夏の大三角形、木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
10月16日(土)~25日(月)・・・月、木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
10月27日(水)~31日(日)・・・木星、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)、カペラ

星空トピック

10月 6日(水)・・・月が火星に最接近
10月 7日(木)・・・月が水星に最接近
10月8日(金)・・・寒露
10月9日(土)・10日(日)・・・細い月と金星が並ぶ
10月13日(水)・・・上弦、月面Xが見える
10月14日(木)・・・月と土星が接近
10月15日(土)・・・月と木星が接近
10月18日(月)・・・後の月(十三夜)
10月20日(水)・・・満月(ハンターズムーン)
10月29日(金)・・・下弦

10月21日には、オリオン座流星群が極大となります。月あかりの影響があることと、1時間に数個程度の規模の予想の為、好条件ではございませんが、夜にゆったり空を見上げている時には、流れ星が見つかることがあるかもしれません。

長門の日の入り時刻は17:59頃でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

例年よりも気温が高い日が続き、やっと肌身に秋らしさを感じるようになって参りました。日が沈んでも10℃台後半のこともございますが、湯上がりにお越しの際は羽織ものをお召しになることをおすすめいたします。(天体ドームでは例年半纏をご用意してお客様をお迎えしていましたが、本年も新型コロナウイルス感染防止の観点からご用意することができません。)お体を温めながらごゆっくり秋の夜空をご覧くださいませ。

10月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。