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【9月の天体ドーム】8年ぶりに満月になる中秋の名月。月光に導かれるように、惑星も次々に接近します。

十五夜に美しく満ちる月、観察好期の土星・木星をご覧くださいませ。

こんばんは。大谷山荘・天体ドームです。2021年9月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

お月見の季節がやってきました。一年で最も月が美しく見えると言われる中秋の名月が、今年は8年ぶりに満月となっています。中秋の名月は、旧暦の八月十五日に迎える月のことを指し、十五夜とも呼ばれます。その為、月齢に関係なく、その日に見る月を中秋の名月としています。しかしながら、今年から2023年までは中秋の名月と満月の周期がちょうど一致する期間となり、お月見の夜に美しい月を眺めることができます。2024年からはまた誤差が生じ、次に一致するのは2030年になる予定です。また、先月「衝(しょう)」を迎えたばかりの土星と木星にも注目です。それぞれの惑星を望遠鏡で観測するにも好期となっていますし、17日には土星が、18日には木星が、月と接近する様を肉眼で観察できます。ちなみに今年の中秋の名月は21日です。日に日に輝きを増す月に惹きよせられるように移動していく惑星も、あわせてお楽しみくださいませ。

9月の天体にまつわる話

中秋の名月に月が美しくみえる理由

秋は1年のなかでも空気が澄み渡り、月がきれいに見えると言われています。これは、夏には南の高気圧が湿気を含む空気を運ぶのに対し、秋は大陸側の乾いた空気が運ばれるからであり、塵や埃の多い春と比べても、やはり観測条件が良くなっています。また、月の高度も季節によって変化があり、夏(夏至のころ)の満月は低い位置に、冬(冬至のころ)の満月は高くみえます。これは、満月の位置が地球から見て太陽の反対側にあり、太陽の動きと逆の動きになるからです。秋分の頃は、ちょうど良い高さに月がある為、いつまでもうっとりと眺めていられるのです。

満月をいつ見上げても、うさぎが餅つきしているのはなぜ?

春夏秋冬、どの季節に満月を見上げても、地上から見える月の模様が一緒に見えるのはなぜでしょうか。実は、月も地球と同じく自転をしているのですが、その周期が公転周期と一致しているからです。月自身が一回転する間に地球の周りを一周するため、常に地球に同じ面を向けているようになります。ちなみに、月の裏側は、表側と比べて極端に暗い部分が少ないことがわかってきています。月が美しいのは、地球にいつも綺麗な姿だけを見せているからかもしれません。
※参考:月探査情報ステーション

9月の星空情報

星空観測予定

  9月 1日(水)~9月12日(日)・・・・土星、木星
  9月13日(月)~9月23日(木)・・・・月、土星、木星
  9月24日(金)~9月30日(木)・・・・土星、木星

星空トピック

9月 7日(火)・・・新月
9月14日(火)・・・上弦
9月15日(水)・・・海王星がみずがめ座で衝(太陽・地球・海王星が一直線上に並ぶ)
9月17日(金)・・・月と土星が並ぶ
9月18日(土)・・・月と木星が接近
9月21日(火)・・・中秋の名月(十五夜):満月(ハーベスト・ムーン)
9月23日(木)・・・秋分の日
9月29日(水)・・・下弦

  

長門の日の入り時刻は18:43頃でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ)

太陽系の二大惑星である木星と土星、十五夜に満月など、親しみのある天体を多く観測できる今月は、普段夜空を見上げないという方もお誘いしやすいトピックが揃っております。天体ドームでは、本格的な望遠鏡をご用意し、担当者が解説を行っておりますので、この機会にお越しくださいませ。

9月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。