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【9月の天体ドーム】中秋の名月が満月になるお月見の年。土星も観望を迎えます。

満月に土星や木星と、馴染みある天体を望遠鏡で観測しませんか?

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2022年9月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします

今年は中秋の名月が満月になる年として2年目を迎えます。中秋の名月(十五夜の月)とは、「秋分日前の新月の日から15日目の夜の月」のことです。月が満ち欠けする周期は平均して29.53日の為、新月から満月までは約14.8日になること、月の軌道が楕円であることなどから、年によって新月の日から15日目の夜である「十五夜」に満月にならないことが多くなっています。中秋の名月が満月になることは珍しく、昨年に引き続き3年間はお月見をしながら美しい月を眺めることができるそうです。さらに、2022年は9月10日の18時59分ごろが望になる為、夜の間とても丸い月になります。月あかりは月齢によって変わりますが、満月に近づくほど面積あたりの明るさが強くなりますので、月光の強さも一層感じられるのではないでしょうか。また、今月は、土星や木星などの惑星も観測好機を迎えます。土星は0等級、木星は-2等級といずれもとても明るいため、肉眼でも見つけることができますが、望遠鏡から覗くと、土星を囲む環や、木星の縞模様など、より惑星の特徴を観察できるようになります。見どころの多い9月は、天体ドームへ、ぜひお越しくださいませ。

9月の天体にまつわる話

美しい月の模様

月の表面には、明るくてクレーターの多い「陸」の部分と、うす暗くなった「海」の部分があります。これらは、かつて月に惑星が衝突した時に、「陸」の部分は浸食作用がない為にクレーターが残って、白い斜長岩により白く輝き、「海」の部分は、内部から吹き出した黒い玄武岩によって埋められてできたとされています。それぞれには名前が付いており、うさぎの頭の部分は「静かの海」、肩の部分は「晴れの海」、その他観察して気づく模様もありますので、望遠鏡を覗きながら月の姿をしっかりとご覧くださいませ。

「木星」「土星」が「水星」「金星」に比べて観測しやすいのはなぜでしょうか?

毎年見頃になると天体ドームでご紹介している「木星」「土星」。季節によっては「火星」も観測することがございます。これらは太陽に対して地球の外側で公転している「外惑星」です。太陽・地球・外惑星のように一直線に並ぶ時を「衝(しょう)」と呼び、外惑星・地球・太陽の順に一直線に並ぶ時を「合」と呼びます。「合」の時は、太陽の方角に惑星があるため、見ることができませんが、「衝」の時は、地球が夜の間中現れることになる為、観測しやすくなっています。

一方、「水星」「金星」は地球よりも太陽に近いところで公転する「内惑星」です。太陽の方向にある為、夜中には現れません。天体ドームでは、高度や時間帯などの関係でなかなかお見せできませんが、内惑星が太陽から離れて見える最大離角の頃、夕方や明け方を狙って地平線をご覧いただくと短い時間ではありますが見つけることができます。

9月の星空情報

星空観測予定

9月1日(木)~9月3日(土)・・・土星
9月4日(日)~9月11日(日)・・・月、土星
9月12日(月)~9月30日(金)・・・土星、木星

星空トピックス

9月1日(木)・・・二百十日
9月4日(日)・・・上弦
9月8日(木)・・・白露、月と土星が接近
9月10日(土)・・・中秋の名月(十五夜)/満月(ハーベスト・ムーン)
9月18日(日)・・・下弦
9月19日(月)・・・敬老の火
9月23日(金)・・・秋分の日
9月26日(月)・・・新月
9月27日(火)・・・木星がうお座で衝(太陽・地球・木星が一直線上に並ぶ)

長門の日の入り時刻は18:43~18:03でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

日が沈む時間帯も徐々に早くなり、9月23日は秋分の日を迎えます。夏の間はご覧いただきにくかった19:30の時間帯も、まだ明るさは残りますが、天体観測ができるようになっています。今月は、一年の中でも美しくなるとされる月を、望遠鏡から覗く絶好の機会。ぜひ天体ドームまでお月見にお越しくださいませ。

9月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。