1. TOP
  2. 大谷山荘だより
  3. 【9月の天体ドーム】土星が観察の好機を迎え、中秋の名月は満月と今月の天体も目が離せません。

【9月の天体ドーム】土星が観察の好機を迎え、中秋の名月は満月と今月の天体も目が離せません。

「太陽系の宝石」と呼ばれる土星や十五夜、美しく夜空を輝く天体を是非ご覧くださいませ。

美しい土星を望遠鏡や肉眼で、ご観測してみませんか?

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2023年9月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。
9月は土星観測の好機を迎えます。土星の大きさは半径約60,000㎞で、太陽系では木星の次に大きい巨大ガス惑星です。主に水素とヘリウムで出来ており、太陽と同じ成分で構成されています。形は皆さまご存知の通り特徴のある形をしており、巨大な本体の周りにリングのような形をした環を持っています。その美しい見た目から「太陽系の宝石」とも呼ばれております。土星の環は主に、微量の岩石を含む数十億個の水氷粒子でできています。粒子のひとつひとつのサイズは肉眼では見えないほどの小さなサイズから、数メートルの巨大なものもあります。様々な大きさを持つ粒子たちが環に綺麗に留まっていられるのは、土星本体から受ける重力と環が回転することによってかかる遠心力が、釣り合っているからだといわれています。天体ドームの望遠鏡を覗くとリングの形もくっきりと見え、美しさのあまり吸い込まれそうになるほど綺麗です。また、土星は0等級の光を放つとても明るい惑星ですので、肉眼でもご観測いただけます。晴れた日の夜は、南の空を見上げクリーム色に輝く星を見つけてみてくださいませ。

9月の天体にまつわる話

なぜ中秋の名月と呼ばれるようになったのでしょう?

2023年9月29日(金)は中秋の名月(十五夜)です。秋は、古くから月の高さと天候に恵まれることが多いことから、月を見るのに適した季節と言われておりました。月の高さは夏が低く冬は高いことから、春もしくは秋の満月は見上げるのにちょうどよい高さとなります。そして春は「春がすみ」、秋は「秋晴れ」という言葉があるように、天候に恵まれることが多いのは秋であるため、秋は月見の季節とされています。その秋(旧暦で7~9月)のちょうど真ん中の8月15日を「中秋」、その日の月を「中秋の名月」と呼ぶようになりました。また、中秋の名月は十五夜とも呼ばれており、新月の日を1日目としたときの15日目の夜を指しています。詳しくは新月から満月までは平均すると約14.8日ですので、必ずしも満月になるとは限りませんが、2023年9月29日の中秋の名月は満月と重なる珍しい年です。さらにこの日の満月となる時間は18時58分で、とても丸く見えることが予測されます。今年の名月は、皆さまで空を見上げて美しく見える月を愛でましょう。

どの瞬間を「日の出」・「日の入り」と呼ぶのでしょうか?

「日の出」・「日の入り」とはよく耳にする言葉ですが、どのような瞬間のことを指すのでしょうか?こちらは、「太陽の上辺が地平線(または水平線)に一致する時刻」のことで、日の出は太陽が地平線から顔を出し始めた瞬間を、日の入りは太陽が地平線に沈み切って見えなくなった瞬間を指しています。日の出前は朝焼けを、日の入り後は夕焼けをご覧いただけることから、完全に暗くなった状態ではありません。また、空が薄明るい状態を「薄明」と呼びます。
薄明の中でも、「空の明るさが星明かりより明るい」状態を「天文薄明」と呼んでおり、日の出前・日の入り後1時間30分程度のことを指します。天体ドームのご予約の際は、日の入り時刻をご参考に、お時間をご検討いただいてはいかがでしょうか?

9月の星空情報

星空観測予定

9月1日(金)~9月2日(土)・・・月、土星、デネブ
9月3日(日)~9月22日(金)・・・土星
9月23日(土)~9月30日(土)・・・月、土星

星空トピックス

9月4日(月)深夜~5日明け方にかけて月と木星が接近
9月7日(木)下弦
9月15日(金)新月
9月22日(金)水星が西方最大離角
9月23日(土)上弦
9月29日(金)満月(ハーベストムーン)・中秋の名月(十五夜)

長門の日の入り時刻は18:03~18:43でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

9月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。