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りゅう座とトゥバン

りゅう座とトゥバン

 7月の宵、東側の空高くひときわ明るく白い光を放っている星が目にとまります。 日本では七夕の織女星として有名なこと座の一等星ベガです。 このベガの北に目をやると、ややいびつな小四辺形を探し出すことができます。 これが火をふく竜の頭で、その先にある三等のベータ星と二等のガンマ星の二星が両眼を輝かせていて、こと座のベガを伺っているように見えます。 竜の長い胴体は、天の北極のまわりをぐるりと半周し、おおぐまとこぐま座の間にしっぽを割り込ませています。 全天で八番目というこの大きな星座は、ほとんど一年中沈むことなく北極星の周りを巡っていますが、見ごろとしてはやはり7月か8月頃の夕方、北の空高く上り詰めた頃でしょう。  りゅう座でまず注目したいのは、しっぽのところにある3.6等のアルファ星です。 ぽつんと冴えない光を放つ星ですが、これにはトゥバン(竜)という、この星座を代表するりっぱな名前が与えられており、今からおよそ5000年前には、天の北極の役割を担う重要な星、いわゆる地球にとっての北極星でした。 ちなみに12000年後には、地球の歳差運動のため前出のベガが北極星となります。 ※歳差運動・・・太陽と月から受ける引力のため、地球が26000年周期で首ふり運動をしていること。

☆7月の星空情報はこちらをクリック→ [国立天文台ほしぞら情報]

 

光の速度

  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに
    8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに
    1.3秒かかります

宇宙の距離単位

  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」や「天文単位」という表現を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離
    (9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離
    (約1億5000万Km)

地球の時間

  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転
    (23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転
    (365日)=30km/秒