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【2月の天体ドーム】今が観測好機「宵の明星」金星や観測史上最大の減光となっている「ベテルギウス」を観測しませんか?

「すばる」と大接近する「金星」や2等星になってしまった「ベテルギウス」。冬の空のリアルな天体を観測しませんか?

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2020年2月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。(画像:大谷山荘・天体ドームの望遠鏡より撮影したオリオン大星雲)

プレアデス星団「すばる」と大接近!満ち欠けする「金星」を観測

宵の明星とは、日没後の西の空にひときわ輝く星のことを意味し、金星の別称です。2019年11月ごろより見頃となり、日の入り後の西の空にひときわ輝く星がよく目立っております。これが金星です。望遠鏡でぜひご覧いただきたいのは、満ち欠けする金星。太陽や地球とのいち関係により大きく変化し、ダイナミックな満ち欠けをご覧いただけます。肉眼では見ることができない金星の満ち欠けをぜひ、お愉しみくださいませ。また、冬の空を彩るプレアデス星団「すばる」との大接近も見ものです。金星と月、すばるの並び方が入れ変わる様子は「地球が動いている」ことを実感できる瞬間です。ちなみに、地球の軌道のすぐ内側位にある金星は、地球からは明け方と日没後にしかご覧いただけません。4月中旬頃まで日没後の1時間後が高度が高くよく見える位置にございますが、西日本では、地平線の近くにあれば遅い時間(22時頃)までご覧いただける可能性がございます。

金星とは?

地球のすぐ内側を公転している金星。実は、質量も大きさも地球とよくにた惑星と言われております。しかし、火星人ということばがありますが、金星人ということばを耳にしないのはなぜでしょうか?実は金星は過酷な環境が広がっていることが研究で明らかにされております。そのひとつが地表の温度。約470℃といわれるほどの高温で、さらに暑い二酸化炭素を主成分とする大気が取り巻いていることから90気圧に足しているのです。さらに、二酸化硫黄の雲から硫酸の雨が降っている状況のため、人が住めるような環境ではないのです。それにしても、金星をヴィーナス(アフロディーテ)と名付けたローマ(ギリシア)神話の時代。それほどまでに美しく輝く宵の明星。古の時代に思いをはせて、西の空を見上げてみてはいかがでしょうか?

今だけ?オリオン座の1等星ベテルギウスが減光し2等星に

Orion peterugiuseyeオリオン座のベテルギウスは一等星として有名です。肉眼で観測できる変更星で、0等~1.3等の明るさにゆらぎがあると言われております。しかしながら、昨年末より減光は著しく、2等星になってしまったようですが、その要因はいまだ解明されておりません。もともとベテルギウスは赤色超巨星として進化の最終段階にありとても不安定な状態です。そのため、伸縮の繰り返しによりゆらぎのある星でもありました。近い将来、新星爆発を起こすとも考えられております。ベテルギウスがこの先どのように変化をするか、ぜひ注目してくださいませ。

天体に関するよくある質問~お客様の素朴な疑問にお応えします

うるう年はどんな年になるのですか?

うるう年は、グレゴリオ暦法で次のように決められております。
  1. 西暦年号が4で割り切れる年
  2. 西暦年号が100で割リ切れて、400で割り切れない年は平年(1.の例外)
地球は太陽の周りを365.24219日かけて一周いたします。グレゴリオ歴で一年の平均日数を計算すると365.2425日で、実際の日数との差が約0.00031日ございます。限りなく一周する実数に近づけるために、うるう年を入れております。例えば、2004年、2008年、2012年は1.のケースでうるう年です。2100年、2200年は2のケースで平年となります。さらに、2000年、2400年は100でも400でも割り切れますので、1.のケースとなりうるう年となります。しかしながら、数千年程度で1日のずれ発生すると言われており、その時にどう修正するか、まだ決まっていないのが現状です。
参照:国立天文台公式サイト「よくある質問」ページ:歴に関する質問より

ときどき、月が赤く見えるのはなぜですか?

赤い月をみたことがある方もいらっしゃるかと存じます。月といえば、通常、黄色をイメージいたしますが、確かに赤やオレンジ色に見えることがあります。実はこの現象、朝日や夕日が赤く見えるのと同じ現象で、大気の中を通過する光の種類によるからなのです。普段、私達が目にする光は7色の虹色に表現されるように赤や青など様々な色が混在して白っぽく見えます。光線が大気中を通過するとき、様々な分子とぶつかり合って散乱されます。具体的には、青い光は散乱されやすく、赤い光は散乱されにく性質があり、その結果、私達の目に届くことができます。さらに、実際の大気の厚さは同じなのですが、丸い地球の場合は見る方向によりその厚さがことなります。頭の上は薄く、地平線や水平線の方向は厚くなっていきます。よって、光は厚くなればなるほと散乱されやすいため、地平線や水平線では私達の目には赤い光だけが届き、朝日や夕日のように赤く見えるわけです。
参照:国立天文台の公式サイト「よくある質問」ページ:月の満ち欠けに関する質問より
 

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 2月の星空情報

 星空観測スケジュール(予定)

  • 2月1日(土)~10日(月) 月、プレアデス星団(すばる)、オリオン大星雲、ベテルギウス
  • 2月11日(火)~27日(木) オリオン大星雲、シリウス、ベテルギウス
  • 2月28日(金)~29日(土) 月、オリオン大星雲、シリウス、ベテルギウス

2月の星空トピック

  • 2月2日(日)…上弦の月
  • 2月4日(火)…立春
  • 2月9日(日)…満月
  • 2月11日(火)…建国記念日
  • 2月16日(日)…下弦の月
  • 2月19日(水)…雨水
  • 2月23日(日)…天皇誕生日
  • 2月24日(月)…新月
長門の日の入り時刻は18:11頃でございます。夜は気温が5℃前後と例年より比較的おだやかな冬でございます。当日は、厚手の上着をお召になり、凛とした夜空に広がる星たちの煌きをご体感くださいませ。お待ちいたしております。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。(参照:国立天文台の公式サイトへ

天体ドームご予約方法

 詳細情報

    • 開館時間…19:30~22:10
    • 休館日…毎週火曜日
    • 場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
  • 料金…ご宿泊のお客様無料(先着予約制)
  • ご利用方法…先着予約制(1回につき12席)

 観測スケジュール

  • 19:30、19:50
  • 20:10、20:30、20:50
  • 21:10、21:30、21:50

 ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。 ※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。 ※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

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■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館会長の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

 星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。