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【催し】馬場良治-日本画展-を8階ギャラリーで開催中

宇部市在住で国選定保存技術保持者の日本画家、馬場良治氏の作品を展示しています。

夜のひとときは、8階ギャラリーで絵画鑑賞をしませんか?

2021年7月28日より、国宝や重要文化財修復の第一人者である日本画家、馬場良治氏の作品展を開催いたしております。馬場良治氏とは、2016年に当館で行われた日露首脳会談の晩餐会場を彩る絵画をお借りしたご縁があり、このたびの企画展を催す運びとなりました。芳しい花々や荒波など仔細に描かれた気品漂う作品の数々を、じっくりとご鑑賞くださいませ。

[企画展詳細]

展示会名:馬場良治-日本画展-
会場:8階ギャラリー月の風
時間:19:30~22:00 ※火曜日定休
料金:宿泊者無料

見どころは、迫真の『長門の海』、牡丹や桜などをモチーフにした自然風景

「馬場良治-日本画展-」の見どころとなる『長門の海』は、六面をひとつなぎにした水墨画の大作です。舞台は海上アルプスと称される長門市の青海島の光景。視界いっぱいに広がる躍動感、繊細な波の描写に、白と黒だけで描かれているとは思えないほど、現実世界にいるかのような迫力があり、引き込まれてしまいます。馬場良治氏は文化財の彩色調査に取り組むなど、顔料の専門家でいらっしゃいます。『長門の海』の制作には中国古来の墨を選ばれており、その持ち味となる深い黒で表現されています。他にも、桜や牡丹、薔薇などの花や自然風景をモチーフにした作品を展示しております。緻密に描かれた水面や香り立つ花の神々しさなど、こころゆくまでご鑑賞くださいませ。

馬場良治氏の略歴

プロフィール

1949年山口県宇部市に生まれる。1980年東京藝術大学美術学部日本画科卒業。1983年東京藝術大学大学院美術研究科保存修復技術專攻修了。1984年日本美術院初入選 93年まで出品。1985年日本美術院春季展初入選‘93年まで出品。1985年から現在まで50件以上の重要文化財や国宝の彩色調査、復元に取り組む。2016年馬場良治文化財修復技術研究所(集古館)設立。2017年紺綬褒章を授与。2018年中国文化賞受賞。2019年文化庁長官表彰。

主な取り組み

  • 〈国宝〉醍醐寺五重塔(京都市)の彩色調査と復元
  • 〈国宝〉平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の彩色調査と復元(三ヶ年)
  • 〈国宝〉出雲大社本殿天井画(出雲市)の調査と修理
  • 〈重要文化財〉 三千院往生極楽院(京都市)の復元
  • 〈重要文化財〉 周防国分寺内陣壁画(山口県防府市)の復元

他多数の調査、復元に取り組まれています。また2020年には、長門湯本温泉とゆかりのある下関市の長門國一宮住吉神社の板戸絵の復元も手掛けられました。国宝本殿造営・寄進650年記念特別展には特別公開もされています。※当時の様子や住吉神社と長門湯本温泉とのつながりについてはこちらからご覧くださいませ。

現在

  • 国、選定保存技術保持者
  • 文化財建造物主任技術者講習講師(文化庁)
  • 山口大学客員教授
  • 日本美術院院
  • 日本イコモス(国際記念物遺跡会議)会員
  • 師は平山郁夫、山崎昭二
  • 日本画を中心に個展を多数開催
  • 字部市在住

[本展示会での作品]

  • 長門の海
  • 薔薇
  • 牡丹
  • 星明 他、合計13作品

※作品は入れ替えとなる場合がございます。

会場内では、和紙彫塑家の内海清美氏による金子みすゞの和紙人形展を継続展示中です。

平家物語の空間造形作品などで知られる和紙彫塑家、内海清美(うちうみきよはる)氏による和紙人形展『金子みすゞものがたり』も継続展示しております。“みんなちがってみんないい”で知られる長門市の童謡詩人、金子みすゞが仙崎で過ごした半生を、情景に合わせて和紙人形で創作されており、それぞれの物語を、高い芸術性で表現しています。馬場良治氏の作品展とご一緒にお楽しみくださいませ。

8階のギャラリーの詳細を見る