- 天体ドーム
- 2025/12/08
【12月の天体ドーム】青白い光が集まるプレアデス星団、冬の夜空に輝く星々を眺めてみませんか?
プレアデス星団やペルセウス座二十星団など、美しい星の煌めきを望遠鏡からお愉しみくださいませ。
星団や系外銀河、肉眼では見つけきれない星の光を望遠鏡で観測いただけます。
こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2025年12月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。
大寧寺の山木が冬支度を始める頃となりました。澄み渡る冬の夜空は、数多の星が集まる星団の美しさを際立たせております。今月は、秋空を楽しませていた土星に加え、星団や系外銀河が見頃を迎えます。日本でも古くから「すばる」として親しまれているプレアデス星団もその一つ。暗い夜空に青白い光がぼんやりと浮かび上がります。望遠鏡では、視界いっぱいに強い光の数々が広がり、その美しさを近くに感じていただけます。大晦日の夜には月とプレアデス星団が大接近しますので、新年を待つ間に夜空を見上げてみてはいかがでしょうか?また、隣り合う二つの散開星団が煌めくペルセウス座二十星団や、地球が属する天の川銀河の近くにある大型銀河「アンドロメダ銀河」も見どころです。「アンドロメダ銀河」はいつか天の川銀河と衝突するかもしれないと言われている銀河。望遠鏡からつぶさにその姿を観測すると一層ロマンが広がります。今月の後半からは、木星や、冬の大三角もいよいよ御覧いただけるようになりそうです。輝きの強い星が瞬く冬の天体観測シーズンをお愉しみくださいませ。
12月の天体にまつわる話
プレアデス星団の大接近
おうし座のプレアデス星団は、6~7の星が肉眼でも見つけられるほどに明るく輝く散開星団です。比較的若い星からなる青白い星々が集まっており、望遠鏡から観測すると、より小さな星の光までご覧いただけます。冬に見頃を迎える星団で、今月は見どころがあり、12月31日の23時ごろ、満月前の月と大接近します。東京など地域によっては、月に星団が隠れる食が発生するようです。月明かりが強いために、その時のプレアデス星団は肉眼ではご覧いただけませんが、ちょうど新しい年を迎える直前、夜空を見上げられる方は、月を通してプレアデス星団の輝きに思いを馳せてみるのも良いかも知れません。
冬の定番「ふたご座流星群」や「こぐま座流星群」が極大を迎えます。
三大流星群の一つである「ふたご座流星群」がこの冬も訪れます。年間で最も多くの流星が流れることが期待される流星群で、今年は新月前の時期とあり、比較的好条件と言われております。最も活動が活発になる極大は、12月14日17時ごろとまだ明るい時間帯ではありますが、前後の13日の夜から15日の明け方頃まで、観測の機会がありそうです。「こぐま座流星群」は、クリスマス目前の12月23日に極大を迎えます。「ふたご座流星群」と比べると出現数が少ない流星群ですので、暖かくしながら、流れ星が流れるのをゆっくりとお待ちくださいませ。
12月の星空情報
星空観測予定
12月上旬…月、土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
12月中旬…土星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)
12月下旬…月、土星、木星、ペルセウス座二重星団、プレアデス星団(すばる)、冬の大三角
星空トピックス
12月5日(金)満月(コールドムーン)
12月7日(日)大雪
12月8日(月)月が木星に最接近
12月12日(金)下弦
12月14日(日)ふたご座流星群が極大
12月20日(土)新月
12月22日(月)冬至
12月23日(火)こぐま座流星群が極大
12月28日(日)上弦
12月31日(水)月とプレアデス星団が大接近
山口県の日の入り時刻は17:04~17:15でございます。 日ごとの日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。(参照:国立天文台の公式サイトへ)
山口県内でも雪の予報が出始めるなど、冬らしい気候になってまいりました。天体ドーム内は屋根が開いているため室温が外気温と同じとなり寒くなります。ドームにお越しの際は各自で防寒対策をされますようお願いいたします。特に温泉に入られてからのご来場は湯冷めの元となりますのでお気をつけ下さいませ。
天体ドームご予約方法
詳細情報
開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※ご案内の人数には定員を設けております。
※天体ドームの臨時休館日はこちらからご確認くださいませ。
観測スケジュール
19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50
ご予約方法
上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。
■よくある質問 「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」 「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する 当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。 実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、 全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに 感動したことが始まりでございます。 のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。
星空についての豆知識
光の速度
- 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
- 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
- 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
- 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
- 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
- 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
- 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
- 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
- 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
- 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。