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【9月の天体ドーム】中秋の名月、今月で見納めの土星や二重星アルビレオ。望遠鏡ならではの観測を楽しみませんか?

今年の十五夜は満月ではない!?中秋の名月の真相と楽しみ方をご案内

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2019年9月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。(画像:大谷山荘・天体ドームの望遠鏡より撮影した満月)

今年の中秋の名月(9月13日)は、満月のひとつ手前。翌日は今年最小の満月

夏から秋へ季節が移ろう9月。星空もまた夏から秋、冬へと少しづつ様相が変わってまいります。特にご覧いただきたいのは、9月13日の中秋の名月です。実は今年の中秋の名月は満月の一日前、さらに翌日の9月14日は、満月が今年最も小さく見える日です。地球と月の距離が近い時は大きく見え、遠くなるほど小さく見えるのです。参考までに、最も大きな満月(2019年は2月20日)と最も小さな満月を比べると14%ほど直径が大きく、約30%ほど明るく見えるそうです。肉眼では気づかない変化を天体ドームの望遠鏡でお楽しみくださいませ。 また、天井の宝石と呼ばれる美しい二重星・アルビレオもまた、肉眼ではご覧いただくのが難しい星のひとつです。夏の大三角形をかたどる白鳥座のくちばしに輝くベータ星で、望遠鏡からは、金色の3等星と、エメラルド色の5等星がぴたりと寄り添って輝いている様子をご覧いただけます。 そして、この夏を通じて南の空で明るく輝いておりました「木星」「土星」が、今月で見納めを迎えます。惑星を中心に楽しめる夏、恒星が輝く冬の夜空。その年、その季節により異なる夜空をご覧頂けるのも天体ドームの魅力でございます。何万光年もの時空を超えて届く輝きに思いを馳せながら、日常を忘れてお過ごしくださいませ。 saturn-otanisanso jupiter-otanisanso

「土星のはなし」を見る

「木星のはなし」を見る

 

9月の星にまつわる話~十五夜の月は満月なの?

実は満月とは限らない!十五夜の月

中秋の名月とは、旧暦の8月15日の月のことを示します。古来より「中秋の名月」には、月を愛で丸いお供え物をする習慣がございますが、中秋の名月となる十五夜は、満月なのでしょうか?十五夜とは名前のとおり「新月を1日目とした時の15日目の夜」を示しますが、実際は満月になるとは限りません。新月から新月までの周期は約29.5日で、新月から満月までは平均約14.8日となります。さらに、月の軌道が楕円形であることも要因の一つで、中秋の名月に満月となることのほうが珍しいということになります。今国立天文台の公式サイトに、満月に関する説明がございますので、下記に引用させていただきます。国立天文台暦計算室の暦wikiは、図解説明もあり大変わかりやすいページでございます。
今年は8月30日(新月の瞬間は19時37分)が太陰太陽暦の8月1日、9月13日が太陰太陽暦の8月15日となります。一方、天文学的な意味での満月(望)は、地球から見て月と太陽が反対方向になった瞬間の月のことを指します。今回は、9月14日13時33分に満月となります。今年のように、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。詳しくは、国立天文台暦計算室の暦wiki「名月必ずしも満月ならず」をお読みください。(引用:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台の公式サイトより)

美しい月と呼ばれる「中秋の名月」その真相は?

それでは、中秋の名月はなぜ美しい月と言われるのでしょうか?その訳は、月の高度と空気にございます。月の高度は太陽とは反対で、夏は低く冬になると高くなります。春と秋は月を見るのにちょうどよい高度となるのです。あわせて、霞や黄砂で空気がよどむ春と比べ、秋は比較的空気が澄んでいることもあり、お月見にはもってこいの季節といえます。まだまだ残暑がのこりますが、夜風を頬に感じながら、月を見上げて過ごす。忙しい日常を忘れてみるのもよい機会かもしれません。中秋の名月についての詳しい情報は「国立天文台の公式サイト」が参考になります。ぜひご覧くださいませ。

 9月の星空観測情報

 星空観測スケジュール(予定)

  • 9月1日(日)~3日(火) 木星、土星、アルビレオ
  • 9月4日(水)~16日(月) 月、土星、アルビレオ
  • 9月17日(火)~30日(月) 土星、アルビレオ

9月の星空トピック

  • 9月06日(金)…上弦の月、月と木星が大接近
  • 9月08日(日)…月と土星が大接近
  • 9月13日(金)…中秋の名月
  • 9月14日(土)…満月
  • 9月22日(日)…下弦の月
  • 9月23日(月)…秋分の日
  • 9月29日(日)…新月
長門の日の入り時刻は18:40頃でございます。秋分の日(9月23日)より、秋の夜長を感じるようになります。どうぞ、街明かりの少ない山間の静かな夜を、ゆっくりとお愉しみくださいませ。お待ちいたしております。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。(参照:国立天文台の公式サイトへ

天体ドームご予約方法

 詳細情報

  • 開館時間…19:30~22:10
  • 休館日…毎週火曜日
  • 場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
  • 料金…ご宿泊のお客様無料(先着予約制)
  • ご利用方法…先着予約制(1回につき12席)

 観測スケジュール

  • 19:30、19:50
  • 20:10、20:30、20:50
  • 21:10、21:30、21:50

 ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。 ※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。 ※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館会長の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

 星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」  のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。