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【12月の天体ドーム】数年ぶりの好条件に恵まれるふたご座流星群を観測しませんか?

冬の時季になるとふたご座流星群が活動時期に。なぜ、毎年同じ時期に流星群は発生するのでしょうか?

冬は夜空が澄み渡り天体観測に適した季節。寒さ対策を万全にして流星群観測をお愉しみくださいませ。

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2023年12月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

厳しい寒さが続いておりますが、空気が澄む冬の夜空は星がより輝き、長い夜を楽しませてくれています。今月は冬の代表的な星座「ふたご座」が登場いたします。ふたご座は、一等星のオレンジ色に光る弟の「ポルックス」、二等星は白色に光る兄の「カストル」がふたり仲良く並ぶ星座です。ふたご座の兄「カストル」付近に流星群の中心にあたる放射点があることから名付けられた、「ふたご座流星群」が12月4日~17日までの間、活動時期に入ります。活動が最も活発になる極大時刻は12月15日の午前4時頃で、12月14日の夜から15日明け方にかけて1時間あたり約30個、多いところで約70個の流れ星が見える可能性があると予測されています。今年のふたご座流星群は、夜間に極大を迎えることと、新月直後で月あかりの影響が少ないことから、かなりの好条件に恵まれており多くの流れ星を観測することが期待できます。ふたご座流星群の観測には、15分~20分ほど空を見上げていただくことがおすすめです。極大時間付近には流星群のほかに、12月14日午後8時頃に木星や「秋の四辺形」、「カシオペヤ座」や先月ご紹介した「プレアデス星団(すばる)」が観測でき、夜更けになると「ふたご座」が天頂に昇り、「冬の大三角」や「オリオン座」が登場し、冬の夜長を彩ります。冬の時季の天体観測ですので、ふたご座流星群と併せてご覧になりたい星座を予めセレクトし、よく見える時間帯に合わせて天体観測してみてはいかがでしょうか?

12月の天体にまつわる話

なぜ、流星群は毎年同じ時期に起こるの?

ご存知の方も多くいらっしゃることと存じますが、流れ星の正体は彗星から放出されたチリの粒です。流れ星は、チリの粒が地球の大気に激しくぶつかり、高圧及び高温になることで気化し、大気やチリの成分が光を放つ現象を指します。チリの粒が放出している彗星の公転軌道は細長い楕円形に描くものが多く、軌道上にチリの粒の集団が密集しています。彗星の軌道と地球の軌道が交差していると、地球がその位置にさしかかった際にチリの粒の集団が地球の大気に飛び込んでくるため、流れ星を多くご観測いただけるようになります。そして、地球が彗星の軌道を横断する時期が毎年ほとんど変わらない為、毎年同じ時期に流星群が起こるのです。しかし、天候や流れ星が見える条件は毎年異なります。上記にて紹介いたしました今年の「ふたご座流星群」は数年ぶりの好条件と言われており、天候次第では多くの流れ星が見られることが予測されています。是非、寒さ対策をして流星群観察をお愉しみくださいませ。

12月の星空情報

星空トピックス

12月5日(火)下弦
12月10日(日)細い月と金星が接近
12月13日(水)新月
12月15日(金)ふたご座流星群が極大
12月20日(水)上弦
12月22日(金)月と木星が接近、小惑星ベスタがオリオン座で衝
12月23日(土)こぐま座流星群が極大
12月27日(水)満月(コールドムーン)

長門の日の入り時刻は17:04~17:14でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

冬は夜空が澄み渡り、天体観測に適した季節ですが、寒さが厳しくなっております。天体ドーム内は屋根が開いているため、外気温と同じ気温で大変寒いです。ドームにお越しの際は各自で防寒対策をされますようお願いいたします。特に温泉に入られてからのご来場は湯冷めの元となりますのでお気をつけくださいませ。またドリンク等のドーム内への持ち込みはご遠慮くださいますようお願いいたします。

12月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。