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【10月の天体ドーム】木星や土星など、静かな秋の夜空に惑星が続々と姿を現します。

今月は木星が観測好機。さらに留を迎える土星や火星など惑星の輝きをお愉しみくださいませ。

こんにちは。大谷山荘・天体ドームです。2022年10月にご覧いただける、長門湯本温泉の星空情報をご案内いたします。

あたりが暗くなるのがはやくなり、夜空を見上げる時間が長くなって参りました。秋の星座の1等星は1つだけで暗い星が多いのですが、今月は惑星が次々と空へ昇っていき眩い光を届けてくれます。10月の上旬は、先月に引き続き見頃の0.5等前後の土星、そして-2.9等前後で月にも負けぬ明るさの木星が見えています。さらに、赤く輝く火星も徐々に高度を上げ、今月末には-1.2等と明るさも増していきます。14日の夜には、月が火星に近づいて見えますので、ベテルギウスやアルデバランなど、周囲の赤みを帯びた星との見分けがつくようになりそうです。また、天体ドームからはご覧いただけませんが、水星が9日に西方最大離角に達し、観測好機となりました。同じ太陽系の惑星の数々をつぶさにご覧いただけるこの機会に、天体観測してみてはいかがでしょうか?

10月の天体にまつわる話

外惑星の「留」

今月は土星と火星の「留(りゅう)」があり、夜空にとどまって見える日がございます。太陽に対して地球の外側を公転する外惑星は、地球と同じ方向に動いており、西から東に移動しています(順行)が、内側を回る地球の方が早く公転してしまう為に、外惑星を追い越してしまいます。その際に空の上での動きが鈍くなり静止して見える現象が起きるのです。留を過ぎると、東から西に移動を始め(逆行)、再び留を迎えて順行を始めます。今月の火星は順行後の留でこれから見頃を迎え、一方土星は逆行後の留となり、その後西から東へと移動していきます。

太陽系最大の惑星「木星」

木星は水星と同じく水素やヘリウムでできている巨大ガス惑星で、密度は小さいものの質量は地球の320倍、直径は約11倍もあります。また、約10時間で自転しており、その様子は表面にある目のような模様の大赤斑の動きからも観察できます。極域ではオーロラが常に発生しており、これは地球の約2万倍という強力な磁場と、イオ衛生からの粒子の供給などの条件により発光しています。天空では小さく輝く木星も、地球やその他の惑星と比較して見ると、その存在感を感じていただけるのではないでしょうか。

10月の星空情報

星空トピックス

10月3日(月)・・・上弦
10月8日(土)・・・寒露
10月10日(月)・・・満月(ハンターズムーン)
10月18日(火)・・・下弦
10月20日(木)・・・土用の入り
10月23日(日)・・・霜降、金星が外合、土星が留
10月25日(火)・・・新月
10月30日(日)・・・火星が留

長門の日の入り時刻は17:59~17:23でございます。
山口県の日の入り時刻は、国立天文台の公式サイトでご確認いただけます。
(参照:国立天文台の公式サイトへ

季節の変わり目らしく、寒暖差を感じる日々が続いております。天体ドームでは、夜空を直接望遠鏡で覗いていただいておりますので、羽織ものをお召しになることをおすすめいたします。体を温めながら、ゆっくりと秋の夜空をお愉しみくださいませ。

10月のご宿泊・空室カレンダーはこちら

天体ドームご予約方法

詳細情報

開館時間…19:30~22:10
休館日…毎週火曜日
場所…大谷山荘屋上(8階ギャラリーに併設)
料金…ご宿泊のお客様無料
ご利用方法…事前予約制。ご宿泊日までは予約センター、当日はフロントまでお問い合わせ下さいませ。
※現在人数制限をしてご案内致しております。

観測スケジュール

19:30、19:50
20:10、20:30、20:50
21:10、21:30、21:50

ご予約方法

上記よりご希望の時間をお知らせくださいませ(お電話またはご要望欄に記載くださいませ)。
※満席の場合や天候によりご覧いただけない場合がございます。
※天候により星空が観測いただけない場合は、過去の映像をご覧いただけます。

 

天体ドームからの情報一覧へ

■よくある質問 
「なぜ、屋上に天体ドームがあるのですか?」

「お客様にも長門の美しい星空を眺めていただきたい」長門/仙崎出身の金子みすゞ氏の詩を愛する
当館相談役の発案で屋上に設置いたしました。
実は、金子みすゞ交流会のご縁で出会った理学博士佐治晴夫先生のお言葉「目に見えるものが、
全てではありません。真昼のお星をご覧いただきましょう」と、玉川大学の天文台で見た真昼の星の美しさに
感動したことが始まりでございます。 
のどかな里山の自然に包まれた長門の夜空の記憶を、旅の思い出にお持ち帰りくださいませ。

星空についての豆知識

光の速度
  • 光は1秒間に約30万Km(地球を7周半)進み、1年では9兆4600億Kmにもなります。
  • 太陽の光は地球に達するまでに8分19秒かかります
  • 月の光は地球に達するまでに1.3秒かかります
宇宙の距離単位
  • 宇宙はとても広大なため、星と星の距離単位として「光年」「天文単位」を用います。
  • 1光年=光が1年間に進む距離(9兆4600億Km)
  • 1天文単位=太陽と地球の距離(約1億5000万Km)
地球の時間
  • 1日は24時間ですが、地球の自転(1回転)の時間は23時間56分と約4分程ずれが生じます。
  • 「うるう年」を設けて調整しているのは、公転周期が365日に少し足りないからです。
  • 地球の自転(23時間56分)=400m/秒
  • 地球の公転(365日)=30km/秒
もっと詳しく星空のことを知りたい時は、 「国立天文台ほしぞら情報」 のサイトが大変参考になります。ぜひご覧になってくださいませ。